ブルーライトは、無害?

「前のページ(ブルーライトは有害?)」では、
“ブルーライトの有害さ”について、主に書きました。

でも人間が、健康的な日常生活を送っていくには、
“ブルーライトを浴びる”という行為が、 ある程度は、必要な側面もあるようです。
このページでは、そういった事について、お伝えしたいと思います。

ブルーライトが、人間にとって必要な理由

ブルーライトは、太陽の光にも含まれています。
朝、起きてから、 眠気をしっかり取って、脳と体を活動的にするには、
「太陽の光に含まれているブルーライト」を、浴びる必要があります。
こうした事について、 「株式会社わかさ生活」が運営するサイト「ひとみ研究室」は、
次のように書いています。

「私たちの目が、ブルーライトを認識すると、
脳内において眠気を導く『メラトニン』の産生量が、減少します。
そのため毎朝、目が覚めてから、
『太陽の光や部屋の明かりに含まれるブルーライト』を浴びる事は、
体内時計をリセットし、 脳と体を活動状態に向けて活性化させる上で、
とても大切な事です。」

また、井手武氏(南青山アイクリニックの副院長)も、次のように述べています。

「ブルーライトは太陽光にも含まれていて、
『体や意識を覚醒させ、体内時計を調整する』という役割がありますから、
(ブルーライトを)完全にカットする必要は、ありません。」
(NEWSポストセブン)

さらに「週刊アスキーPLUS」には、次のような記述があります。

「ブルーライトは、必ずしも悪玉なわけではなく、
起床時に眠気を、素早くとるためには、
ブルーライトを浴びる事が、効果的なのだそうです。」

このように朝、起床した時に、
体や脳を覚醒させて、活動状態にしたり、
体内時計を調節したりするためには、ブルーライトを浴びる必要があるようです。

逆に、ブルーライトをカットしすぎると、
日常生活において「昼夜逆転」などの支障が生じる可能性もあるようです。
こうした問題について、藤井康生氏(豊橋南藤井眼科クリニックの院長)は、
次のように述べています。

「日中にブルーライト(もちろん日光に含まれます)を浴びる事で、
『睡眠ホルモン』が出なくなり活動的になり、
太陽が沈んで夜になると、『睡眠ホルモン』が産生されるようになり眠くなる、
こうして1日のリズムが作られます。
そうすると日中にブルーライトをカットしすぎると、 この体内時計が狂ってしまいます。
実際に、ずっと室内で過ごして光を浴びないと、 昼夜逆転しやすくなったりします。
また『高齢者で不眠が多いのも、加齢により白内障になると、
目にブルーライトが入りづらくなり、体内時計が狂うため』という事も、
一連の研究から示唆されてきています。

この事からは、 『ブルーライトは、多すぎても少なすぎてもダメ』という事になります。
つまり、どんなものも適量があるのです。
最終的な結論としては、 現状では、あまりブルーライトに過敏にならずに、
『昼は、しっかりブルーライトを浴び
(パソコン作業で、疲れ目がひどい方は、ある程度カット)、
夜は出来るだけブルーライトはカット』という生活が、 理にかなっていると言えます。」

ブルーライトについての研究は、まだ発展途上

次に“ブルーライトについての研究は、まだ十分とは言えず、
発展途上の段階にある”という事について、お伝えしたいと思います。

毎日新聞」のサイト(2013年10月3日)には、次のような記述があります。

「ヒトでは目の病気を含め、
『青色光(ブルーライト)の医学的な影響を、証明した研究』は無く、
『どのくらい(ブルーライトを)浴びたら、 体にどんな影響があるのか』という事について、
明確に分かっていない。」

また、前出の藤井康生氏(豊橋南藤井眼科クリニックの院長)は、
「(ブルーライトは)理論的には、有害な可能性が高い」としながらも、
「(それは)あくまで理論的な話であって、
『どれだけ(何時間)ブルーライトを浴びると悪いのか』は、
まだ研究途上です」と述べています。

ブルーライトは、無害?

「前のページ(ブルーライトは有害?)」では、
“ブルーライトの有害さ”について、主に書きましたが、
それとは逆の学説もあるようです。
前出の「週刊アスキーPLUS」には、次のような記述があります。

「ブルーライトのリスクについては、 『人体に大きな影響は無い』とする説もあります。」

また「朝日新聞」によると、
“『太陽光に含まれるブルーライト』に比べれば、
パソコンやスマホが発する光量は、わずかだ”という事です。
(J-CASTニュース)

ブルーライトとの付き合い方

ここまで、ブルーライトについて、いろいろと書いてきました。
ブルーライトには「有害」と「有益」の両面があるため、
ブルーライトとの付き合い方については “こうすべきだ”と決めつける事はできず、
難しいようです。
またブルーライトについての研究は、まだ発展途上の段階にあり、
そのためか、専門家の意見も、統一はされてはいないようですので、
なおさらブルーライトへの接し方についての結論は、出しにくいと思います。

私自身(この記事の執筆者)は、
眼についての専門家でも何でもない、タダの素人にすぎませんが、
今回ブルーライトについて、いろいろ調べたり読んだり、
あるいは、こうしてブルーライトの記事を書きながら、
“ブルーライトへの対処法は、 こんな感じにしたら良いのかな”と
自分なりに考えてみました。
その結論を、以下に、まとめてみたいと思います。

1、ブルーライトを遮断しすぎると、
体内時計が狂ってしまい、昼夜逆転しやすくなる可能性があるので、
日中、外を歩く時などは 「ブルーライトをカットする眼鏡」を使用しない。
ただし日頃、パソコン・スマホなどを長時間、使用している場合には、
日中でも 「ブルーライトをカットする眼鏡」を使用しても良いのかもしれない。

2、パソコン・スマホなどを使用する際には、
「ブルーライトをカットできる商品(PC用メガネ・フィルムなど)」を使用する。
ブルーライトは、さまざまな病気を引き起こす可能性があるため。

3、夜、寝る直前には、なるべくパソコン・スマホなどを使用しない。
夜間に「パソコンなどの液晶画面から出るブルーライト」を目に浴びると、
「眠くなるホルモン(メラトニン)」の生産量が減少してしまい、
睡眠の妨げになる可能性があるため。
どうしても就寝前に、こうしたデジタル機器を使用しなければならない場合には、
「ブルーライトをカットできる商品(PC眼鏡など)」を使いながら、
パソコン・スマホなどを使用する。

私自身としては “上記のような感じで、生活していこうかな”と考えています。

↓「ブルーライト」についての記事(全4ページ)↓

ブルーライトは有害? パソコン、スマホを使いすぎると、失明する?(1ページ目)
ブルーライトを、無料で減らす方法 ――PCメガネは、買わなくても良い?(2ページ目)
PCメガネ(パソコン用メガネ)には、効果はあるのか?(3ページ目)
ブルーライトは、無害?(このページです) 【超!厳選ニュース】へ
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